「日記」カテゴリーアーカイブ

下見ざんまい

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先週末は、移動公演の会場下見の日々。
●日曜日●
北九州芸術劇場で『いとこ同志』観劇後、
10月の北九州公演の会場を下見に。
旧古河鉱業若松ビル。
若戸大橋のすぐ近く。
小倉→若松間は、都市高速で10分程度と意外と近かった!
公共交通機関としては断然バスがおすすめです。
北九州の方、よろしくお願いします。
●月曜日●
長洲公演の会場、ながす未来館の下見に。
私は市内に残って、DrinKのチラシを印刷して
熊大演劇部の折り込みに行きました。
夕方、アトリエに装置を仮組みしてみる。
早く装置に慣れたい。
写真:若松の会場/旧古河鉱業若松ビルにて。モダン。

いとこ同志。

私にとっていとこ同志といえば、ムーンライダーズですが
(あっちの表記は『いとこ同士』ですか)
もとはフランス映画のタイトルですね。
どきどきする、すごくいいタイトルですね。
といういことで、観てきました
公共ホール演劇製作ネットワーク事業
いとこ同志』@北九州芸術劇場
ごく個人的感想など…。
他の都市で観劇予定の方は読まない方があれかもしれません。
いえ、たいしたことは書いてないんですけど。
同行者に、『長崎ぶらぶら節』以来じゃない?と言われる号泣ぶりを披露してしまいました。
ぶらぶら節で号泣というのもどうかという感じですが…
壮年の恋愛ものに弱いということでしょうか。
だって、若い人が恋をするのは当たり前のことで
それをとりたててどうこういってもなぁ、って感じがしてしまうのです。
いえ、それはそれで素晴らしいことだとは思いますが。
お互いにそれなりに歳を重ねて、
色々な経験を積んだひとたちの恋愛は
一筋縄ではいかないことも多くて
もちろん、年甲斐もなく…とかそういう葛藤もあったりして
色々愛しいですね。
とか私なんぞが言うのも生意気というものでしょうが、とにかく。
あ、私 少女とおっさん とかも好きです。
その設定だけで泣けます、
この場合、感情移入するのはおっさんの方にです。
『ゲド戦記』第二部のゲドとテナーとか。
話がそれました…私の趣味の話はどうでもいいです。
渡辺美佐子さん、かっこよかった。
若い幸せいっぱいのカップルとの対比もすばらしかった。
坂手さんの作品が好きな方には是非観て頂きたいなと。
思います。

地元話

むらさき食堂でラーメンを食したぞ、紫川です。
↑北九州芸術劇場というかリバーウォークにあります。
「いとこ同士」というお芝居を見ました。
坂手さんのアフタートーク面白かったです。
佐野史郎さんの怪奇俳優の演技手帖という本を以前読みました。舞台上の佐野さんが一番輝いている、と思う。
若松にある旧古河鉱業ビルにも下見に行きました。
戸畑渡場から船で三分。
素晴らしい建物…!!
北九州市といっても、行動範囲は小倉なので八幡、門司、若松、ほとんど馴染みなし!わーい
行く必要性も時間も全くなかったんだと改めて知る。
すべてが家から電車で15分圏内で完結。
小倉から電車で二駅の門司港やバスと船で30分程度の若松も、「遠い所」。
客観的に見ると変な感じ。
物理的にはともかく、感覚的には大阪や京都、山口は近い。すぐ行ける。
逆に宮崎とか、阿蘇とか遠い感じがします。腰が上がらない。
馴染みがないってそういうことなんだなと思います。
だから何だ、ってことですけども。

金魚

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朝、電車を降りると毎朝金魚が迎えてくれます。
目がかわいい。
こういうものを見ると、
絵をかいたりしたくなります。
なかなか、時間をつくるのは難しいけれど。
電車の時間をもっと活用したいですね。
時間の有効活用はいつでも課題。
人間は放っておくとどうしても楽なように向かってしまうし。
向かわないように努めて自分を追いつめる人もいますが。
なるたけニュートラルにいたい、と思います。

くるめ演劇祭に参加しますよ

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この度、第1回くるめ演劇祭に参加することになりまして
会場となる久留米市の石橋文化センターの下見に行ったのです。
広大な敷地の中に、ホールや美術館や図書館、
レストラン、宿泊施設までありました。
すごい!
一日楽しく過ごせてしまう。
ホールを下見したあとは、
お茶して美術館で展覧会をみて園内を散策して、
はからずものんびりと休日を満喫したかたちに…
転回社は演劇祭トップバッターをつとめます。
転回社プロデュースNEP
『インターチェンジ』
8月25日(土) 19:30~
@石橋文化会館2階小ホール
作・演出 亀井純太郎

『インターチェンジ』は、他にもいろいろなところでやります。
詳細は近日中にweb上で。
ご来場お待ちしています。
写真:石橋文化センターの敷地内の池には、カモや鯉がたくさんいました。

日出る処

我是日本人、紫川です。
日本の文化を紹介する番組で、文楽特集がありました。
人形のカシラから手足のカラクリ、太夫や三味線について詳しくやっていて面白かった。
自分は日本人と言ったって、何にも知らないんだなぁと思いました。
三味線の方が一生懸命英語で案内していく様を見て、複雑な気持ちに。
私は日本文化、について英語で紹介できるほど分かってない。
身についてないんですね。
それは英語力の問題じゃないなぁと。
どれだけ英語を勉強したって、それを使って伝える内容がなかったら意味ないですよね。
野田秀樹さんが、「英語を喋りながら日本的な動作ができない」
と言っていて、それは妙に納得しました。
英語を喋る時と、日本語を喋るときって全然体の感覚が違う。
堪能ではないのであてになりませんが、以前海外に行ったとき思いました。
様式や型って、音楽もそうですけど、共通言語だと思います。
ルールを知っていれば、言葉とか分からなくても楽しめる。
バレエとか歌舞伎とか。
でも演劇は言葉が大事で。
言葉遣いや方言だけでも不快になる方もいますし。
ミュージカルはいいけど、言葉はもちろん文化とか共有してないと『何でここで笑いが??』
ってことになりますよね。

なつのあめ

雨、雨。
幼いときはながぐつが嬉しくて。
もう少し大人になると雷が楽しくて。
もっと先には家の中でじっと雨の雰囲気を抱え込むのが好きになって。
それからしばらくたって行動日の雨を疎ましく思うようになって。
今ではどんなときの雨も嬉しい。
懐かしい感じがするからでしょうか。
制服のまま雨の中びしょぬれになりながら自転車をこぐ、
雨の音と匂いに抱かれる帰り道。
とポエジーですが。
青春の象徴である気もします。
暗示的だしね、雨。
みなさんはどんな雨を過ごされてきたんでしょう?
雨ってテーマだけで、いくつも戯曲が書けそうですね。

ぼろ図書館

よく降りますね。雨。
シマオさんも書いてますが、雨音ってなんか落ち着きます。
特に自宅で雨音を聴いていると、守られているような気がして。
不思議だな。
***
さて、稽古場。
色々なモノが持ち込まれ、一室は図書館のようになってきました。
第七の美術家・イサワさん設計および製作の、本棚が大活躍。
この本棚、機能的でなかなかいいです。
あんなにあった本・戯曲・雑誌・CD・DVDを、すっきり収納。
あとは…、ちゃんと読んだり鑑賞したりしないとな。
シアターTVに加入してからというもの、
録りだめしたDVDがどんどん増えていく一方で、なかなか観れなくて。
気に入ったのは何度でも観たりするんですけどね。
去年、三月の5日間とかそうだった。
最近だと少年王者舘のパウダアも何度も観た。
戯曲も、せっかくあるんだからどんどん読んでいきたいです。
貸し出し票を作ろうか?という案も出ています。
まずは全部データベース化して管理しよう!とか。
ほんとに図書館みたいだね。

内へ外へ

テレビバンザイ!紫川です。
この前情熱大陸で森山開次さんについてやっていました。
主にヴェネチア・ビエンナーレ2007に向けての練習とかに密着していて、本番の映像も少しだけど見れました!
練習風景で、いわゆる舞踏譜というんでしょうか、森山さんが絵や言葉で踊りのイメージを書いたメモが写っていて。
ふとデジャヴ。
土方巽さんの舞踏譜を思い出しました。
土方さんも物語のような詩のような文を書いていたので、その文の感じとか。
他の舞踏家さんのものをみたことがないし素人なのでアレですが。
とても似ていると感じました。
森山さんの踊りは、ダンスというより舞踏、舞踊と形容したくなるもので、
余計なものがなくて、すごく肉体そのものの表現という感じがするのです。
生生しい。
肉、骨、関節、吐く息や表情の一つ一つを丹念に、全て無駄になっている部分がない。
バレエも神経を全身に行き渡らせていることは確かなんですが。
ベクトルが違うんでしょうね。
「踊る」ということの範囲が広くて、例えばもぞもぞ蠢くとか痙攣するとかうめき声を発するとか。
型があって崩す、というよりもそもそも型を作らない、という。
そういう表現はダンスというより舞踏、という言葉の方がしっくりくるんですよね。
今はコンテンポラリーとかも盛んなので、誰とも被らない独自の世界を展開できるのはすごいです。
あとすごく自分の肉体と向き合って、どこをどのくらい動かせて、こう見えるとか分かっているのだなぁと。
「踊ること」に自分の肉体でもってどこまで迫れるか!みたいな。
やっぱりそこは生で感じたいものです…。
ヴェネチアでされた『The Velvet Suite』は日本凱旋公演もあるそうで、地方公演も検討中とか。
せめて福岡に、いや大阪に来て欲しいです。
本当にね、美しい「獣」みたいでしたよ。

ポケットの中の月。

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本を貰うのって、うれしいです。
自分が、プレゼントとして、本というのは
かなりハードルが高い、と思っているので、余計に。
(まだ本を誰かにプレゼントしたことってないです)
で、貰って読んでいるのが稲垣足穂です。
こういうことがなければ、きっと読まないままだったんじゃないかと。
結果、すごく好きで、
そして内容的にも、もっとこどもの頃に、
せめて10代の頃に読んでいたかったと思いました。
ブリキ製の月、とか
テーブルの上の薄荷水、とか
流星を撃ち落とす…とか。
いつかどこかでみたことのあるような、
でもけしてみたことのない、イメージの喚起。
この歳になっても出会えて良かったと思います。