劇作と演出

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先日、宮崎で作品をリーディングさせて頂いた作者の森永さんから、お手紙頂きました。
すごくうれしい。
ある作品の本質が、表現とそれを受け止める観客との間に生ずるのであるとすれば…
と書かれていました。
私も全くそう思います。
日本では、特に劇作家と演出家を兼ねるケースが多いと思うのですが。
本来ならば、劇作と演出というのは全く違う種類のものなので。
どちらがいいわるい、ということではないけれど、
私たちもたくさんのことを勉強させて頂きました。
もっと、色々な戯曲を読んで、上演までの過程で解釈について
たくさんの人と話したりしてみたいです。
森永さん、ありがとうございました。

夏の夜の夢、のこと。

『夏の夜の夢』は、シェィクスピアの作品の中でも好きな方です。
馬鹿馬鹿しいのはまあ…お家芸なところもあるので、あれですけど。
劇中劇をみせられる恋人たち、それを包括的にまた観せられる観客(我々)
という構図とか、すご上手く出来ていると思います。
よく読むと、時間の経過が少しおかしいのとかにも気づくし。
妖精の王女様がロバの化け物にほれるところとか、単純に笑えるし。
松岡さん訳のあとがきには書いてあったんですが、
そのテキストでは初演は串田和美さんが演出されたそうで。
観てみたかったなぁ。
どのようにも崩せそうで、でも本質は失わないような、そんな素晴らしい作品になれる
おおもとの作品、ってすごいです。
今回我々がやるのは30分程度の抜粋でして。
抜粋も腕の見せ所ですからねぇ、がんばらねばです。
写真:オランジュリにて稽古風景。
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逍遥さん松岡さん。

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今日は稽古場で、『夏の夜の夢』稽古。
テキストは、ずっと松岡和子さん訳のものを使っていたのですが、
今日は坪内逍遥さんのものを読んでみました。
いや、すごくおもしろかったです。
親しみやすさからいえば、断然松岡さん訳なのですが。
そら現代の人ですし。
でも逍遥さん訳のあの味がある感じも捨てがたいよね、などと。
上演する部分がまた田舎芝居という設定ですからね。
存分に楽しみたいと思いますが、どうなるんでしょうね。
写真:全く関係ありませんが最近読んでます、F先生のSF作品集。
切ない話が多いですね。

オランジュリにて稽古。

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オランジュリを開放して頂いて、『夏の夜の夢』稽古です。
劇中劇の部分を抜粋してやろうかと。
あの茶番感がうまくでるといいですね。
写真:アコーディオンを奏でるイサワさん。
背景に写っているのがピーエスさんの空調設備。おしゃれなんです。
ライティングされるとさらに。

プレゼント

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夜の電車。
通路向かいの席に、一升瓶を持った白いジャージのおじさん(明らかに酔っぱらい)。
怖いなーとか思ってしまいつつ、電車は出発。
しばらくの間。
電車の走る音が車内に響く。
まもなく○○駅、を告げるアナウンス。降りようと立ち上がるおじさん。
目が合うといけないと思い、顔をあげずにいたがちょっとこっちを見ている様子。
近づいてくる。
「お嬢ちゃん、学生かい?」
わ、話しかけられた!
「あ、社会人、です」
なんとか顔をあげて答える。
「そうか、これやる」
私のとなりの席に放り投げられる本。
「え?…え、いいんですか?」
ドアが開く。
「男とか女とかは関係ないよ」
おじさんはニヤニヤしながら、一升瓶片手に降りていく。
…もらっちゃった。
どんな本なんだろう。
おじさんとこの本の間のドラマを考えてしまいます。
読まないわけにはいきませんよね。

劇団こふく劇場 第11回公演『水をめぐる』

7月8日(火)に、こふく劇場さんの熊本公演があります。
転回社が、現地制作をさせて頂くことになりました。
大好きな劇作家・永山さんの新作!
ということで、いやがおうにも期待が高まります。
熊本の皆さま、ご来場おまちしております。
***
(以下公式サイトより転載)
あるところに小さな泉がありました。
水を求めて
どこかおかしな人たちがそこにはやってきます。
「燃える水」とやらを探してる男、必死に体を洗う女
盲目らしき少女、泉の水を飲んで若返ったという女
「こんにちは」「こんにちは」
「さようなら」「さようなら」
そんな風に出会い、別れていく人々の風景が
そこにはあったのでした・・・
3年ぶりの新作は、狂言や落語など、伝統的な「笑い」の芸能を手がかりに、
おかしな人間たちの姿を描いた意欲作です。
***
○熊本公演
7月8日(火)18:30縲怐i開場は開演の30分前です)
熊本市総合女性センター多目的ホール(熊本市黒髪3-3-10)
主催:劇団こふく劇場
一般 ¥¥2,000(当日¥2,500)
全席自由
前売り開始 5月1日
プレイガイド ローソンチケット(Lコード 84024)
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転回社でもチケットのご予約を承ります。
お名前と希望枚数・ご連絡先を明記の上、メールにてご連絡下さい。
office@tenkai.org
『水をめぐる』詳細はこちら
http://www.cofuku.com/cofuku_top_page.html

お見舞い

のために里帰りしました。
昔お世話になった、友人の親戚のおばあちゃん。
苦しいはずなのにゆっくり優しく笑う姿に胸をうたれてきました。
見守る家族の明るさにも。
旦那さんのお母さん、という地位ってよくわからないけど、
家族以上に家族であることもあるのだなぁとしみじみ感じました。
最近「おばあちゃん」に弱いです。

オランジュリでワークショップ。【2】

オランジュリにてワークショップの二日目。
今日は、リーディングをしてみようということで。
テキストは、ブレヒト作『ガリレオ・ガリレイの生涯』。
例によってピーエスのスタッフさんにも参加して頂き。
みなさん、普段全くお芝居とは縁のない生活をされているのに、
突然のお願いにも快く応じて頂けて。
楽しかった、と言って頂けてうれしかったです。
本番では、この場所でしか起こりえない演劇を作りたいと思います。
がんばりましょう。
写真:奥がリーディングをしてるみんな。
手前が演出する亀井さん。
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