プレイタイム

これまで映画はあまり観てこなかったのだけど
読書みたいにマイペースにできないころが苦手だったのだけど。
最近 逆に集中力がなくなって文章を読むのがつらくなって
それが原因というわけでもないけど、映画を観てます。
好きとか嫌いとかいえるほどわからないので
とにかく手当り次第に色々観ることにしたのですが
あとおすすめとか教えて貰ったりして。
それぞれ結構好きだったりあまり好きじゃなかったり苦手だったり
当然だけど色々あります。
でもなかなかぐっとくる作品に出会えずにいたのですが。
ジャック・タチの『プレイタイム』は
こういう映画が好きだ!と強烈に思いました。
近未来のパリ、便利だかなんなんだかな見本市、そんな世界観も好きなんですが。
高層ビル林立の模型を作るとか、
金属の壁は写真を引き延ばして貼っているとか(カメラやスタッフが写り込むのを防ぐため)
ガラス扉にくっきり写るエッフェル塔も写真を映しているとか
等身大の写真のエキストラとか…
とにかく細部にこだわりまくられて、すごい完成度で。
全てにおいて計算されている画面作りが職人技という感じです。
今だったらCGで簡単に処理出来そうなことですが、
あの時代に、手仕事でやってしまうのね…というところにも感動。
ラスト、パリの街が遊園地に見立てられてしまうシーンでは涙が出そうになりました。
全然泣ける話とかじゃないんですが。
音楽がまた良いんですよねぇ。
天才だなぁ。
公開当時はあまり評判も良くなく大赤字だったという話ですが
当時のタチに プレイタイムは傑作ですよ!と言ってあげたい。
いや私に言われたって困るだろうけど。
それにそんなことは、本人が一番わかっていたのでしょうし。きっと。
挙動不審なユロおじさんは愛すべき人ですね。

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